大人になったねねちゃんには
怒られるかもしれないけれど
パパは、ねねちゃんを「所有物」と思った瞬間があった。
かわいすぎて
僕や、ママが、面倒をみてあげないといきていけなくて
生殺与奪が、ゆだねられていてさ
ねねちゃんは、自分たちのものって
思った瞬間は、この1ヶ月で何度かあったな。
でも
ねねちゃんは、どんどん成長していて。
昨日よりも重くなっていく「命の重み」を感じると
「あぁ・・所有しておけないんだ」っていう諦めが
少し寂しく
少し嬉しく
感じられる。
人って、理不尽なもので
「いつでも手に入る」と思うと、
手元においておかない習性がある。
あんなに大好きだったケーキが
毎日食べられると思うと
「今日はいらなーい」って言ってみたり。
ねねちゃんが生まれたばかりの時は
そんな感覚を、持っていたかもしれない。
ねねちゃんの全ては、パパとママのものって。
でも
違うな。
ねねちゃんは、すでに
ねねちゃんの人生を生きている。
もちろん、大切にする気持ちはかわらないし
ケアしないと生きていかれないんだろうけれど
パパやママと一緒に
別の人格の人生を、生きてるんだなって思う。
だからこそ
もう少し、あと少しだけ
”所有している”気持ちに、させてほしいな。
ねねちゃんを、「守ってあげなきゃいけない」立場で
いられる時間は、短い。
手のひらに、たくさんあった水が
少しずつこぼれていくように
ねねちゃんは、ねねちゃんになっていく。
こぼれた水が
小さな葉っぱを潤すように
パパもママも少しずつ
手のひらじゃなく
足元に生まれた小さな葉っぱが
大きな木になる過程を
大切に見守りたい。