パパの家事は実はタイパがいい

世間のパパとママとでは、大切にしている価値観の軸が少し違うことが多いらしい。

例えばパパは、「たまの休みだから、しっかり外出していっぱい盛り上がろう」という感覚で、家族サービスを短期間に凝縮したくなったりする。

けれどママは、「たまの休みだから、普段重たくて買い物できないものを近所のニトリで買いたい」と思っていたりする。

 

パパは、家族サービスを1回の濃度で勝負をしようとするけれど
ママは、家族サービスを濃度ではなく回数で感じていることが多い。

パパ側にそこの価値観の理解がないと「せっかく頑張ってあげたのに、意味がなかったじゃん」とか思ってしまうことになりかねない。

 

これは、男性が狩猟的な脳が発達していて、女性は農耕や備蓄の思考が発達しているからなんじゃないかと思う。

パパは1度仕留めてきた大きなマンモスを嬉々として持ち帰ってくるけれど
ママは「それはいいけれど、2か月後のご飯は大丈夫?」と思っていたりする。

パパは「これに割く時間があったら、これもできるしあれもできる」とタイパを気にしたりするけれど
ママは「いま、目の前のことしかできないから待ってほしい」と、急かされるのを嫌ったりする。

 

我が家でも、モヤモヤすることはある。
けれどこの思考を理解したら、少しずつモヤモヤを避けることができるようになった。まだまだモヤっとするときはあるけれど、理解していないわけじゃないから対応ができる回数は増えた。

 

例えば、

・お風呂を入れる
・ご飯を炊く
・洗濯物をたたむ

という家事がある場合、待ち時間の長いものから処理をしたほうがいい。
具体的には

ご飯を炊く → お風呂を入れる → その間に、洗濯物をたたむ

という流れで家事をするのが最もタイパがいい。洗濯物をたたんでいる間に2つの工程が終わるから。

 

けれど、女性の中にはシングルタスクで考えるほうがイメージしやすい人がいる。
シングルタスクで処理を進める人の共通点は「気になるところ」からスタートするということ。

たとえば、目の前に洗濯物が散らかっているとそれが気になって他のことに思考が回せなくなる。

だから、

まずは洗濯物をたたんでスッキリしたい → ご飯を待たせているのが悪いなと思うからご飯を炊く → そういえばお風呂もいれなきゃ

という感じで家事が進む。

そうすると洗濯物をたたんでいる間に他の工程が進んでいないから、タイパとしては悪い。

 

けれど、パパはそこでタイパを指摘しないほうがいいと思う。

本人だって、できるならやってるわけであって、できないから「1つずつできることからやっている」という状態。

それは、すごく頑張っているんだと思う。

 

だから気持ちの中はできるだけ「がんばってるね。ありがとうね」と伝えるようにしている。
もしくは、気になっても言わないようにしてる。”伝えない”というのも愛情の1つだと思うから。

 


さて、話は戻って パパの家事は実はタイパがいいということについて書いていこうと思う。

タイパというのは「タイムパフォーマンス」の略で、時間効率がいいという意味。

 

僕はもともと時間短縮思考が強くて、「これをやっている間に、あれもできるしこれもできる」と思ってしまうタイプ。
だから、それ以外のアクシデントが起きるとイライラしてしまうことが多い。

今でもその思考は変わっていないけれど、我が家のママと一緒にずっと過ごすことで少しずつ価値観を調整することができる回数も増えた。

例えば「駅まで車で送ってほしい」とお願いされて、「いいよー」と車を出して駅まで向かったとする。
10分ほど車を走らせて駅に着く直前に、ママがこう言ったりする

「あ、携帯忘れた! ごめん、戻れる?」

時間としては、ここまで来た10分が無駄になって、戻る10分ともう一度向かう10分が追加されるので、30分をロスすることになる。

タイパを考えたら、その30分の間に仕事を進めることもできるし部屋の片づけをすることもできる。

けれど、家族を愛するというのは、そういう時間も大切にとらえる価値観をインストールする必要がある。
特に我が家の場合は日常茶飯事なので「そんな奥さんも可愛い」と思えないとメンタルが崩壊する。

さすがに仕事が詰まっているときにされるとイライラというかドキドキするけれど、できるだけ「わかったよ」と答えられるように気持ちを整えているつもり。

 

タイパ思考のパパからすると家事について、ついこう思ってしまうんじゃないかと思う。

「家事をやってもらっている間に、僕が仕事を進めておく。
役割分担だから、家事はママの仕事」

なんなら、散らかっている部屋をみて「全然できてないじゃん」ってイライラするパパもいるかもしれない。

休日の家族お出かけデーから帰ってきて散らかった部屋を見たら「家族サービスは果たしたから、あとは家事お願いね」って思うかもしれない。

 

でも、冒頭でも書いたようにママは家族のためにつかった時間の濃度よりも、回数のほうに価値を感じやすい。

だから、1か月に1回のお出かけよりも、1週間に1回 こっそり食器を洗っておくとか、部屋の掃除をしておくほうが「いつもやってくれている」と思ってもらえやすい。

 

実は、パパの家事はタイパがいいのだと思う。

 

・・・ということを、山のようになった食器を夜中に片付けながら

「いつもママがこれを片付けてくれてるんだよなぁ・・。ありがとうね」と思いつつ、考えたよ という話。

 

家事をしているときは考え事をしたり思考を使うことができるから、好きな時間。

ママ、ほんといつもありがとうね。おでかけもしようね。