みんな、なかよく。

パパは、ひさしぶりにイラストを描いたよ。

今度、99歳の誕生日を迎えるおばあちゃんのために。

 

いろんな事情があって

あまり言葉を書けなかったけれど

気持ちだけでも、伝わればなと思う。

 

ちゃんと、一番左にねねちゃんがいるよ。

 

「みんな、なかよく」は

おじいちゃんが最後にパパに伝えてくれた言葉なの。

 

ねねちゃんの、パパのパパのパパ。

つまり、ひいおじいちゃんは

ガンで死んじゃったの。

 

パパは、親戚の中でも

1番の末っ子だったから

本当に可愛がっていただいてた。

 

でも、パパのおじいちゃんが入院した時

パパは東京でお仕事をしていたから

「あ、これは、最期に立ち会えないな」って、感じてた。

 

そこで、少しでも、気持ちを伝えたくて

おじいちゃんに、色紙にイラストを描いて渡したの。

 

「大好きな、おじいちゃんへ」って。

 

その色紙を見たおじいちゃんは、涙ぐんでくれてね。

もう、言葉を話すことはできなかったけれど

小さなメモ帳に、震える文字で、こう書いてくれたの。

 

「みんな

なかよくしなさい

さようなら」

 

って。

 

パパは、気持ちを言葉にできなかった。

 

そして

おじいちゃんには申し訳ないんだけれど

その時のパパの中の

「みんな なかよく」は、

 

一般的な「仲良くしようね」という意味合いだけだった。

 

何も考えず

「はい、そうですね!」って、思ってた。

 

 

でもね

それから10年以上経って

”大人の事情”というものが少しだけわかるようになってきたら

 

「みんな なかよく」

の大切さを、ものすごく感じたの。

 

人を、好きになることって、比較的簡単。

好きな人を好きになればいい。

 

でも

人を、愛することは、時として難しい。

好きじゃない部分も、愛す必要があるから。

 

 

例えば、自分を否定された時。

例えば、自分の大切な人を大切にしてもらえなかった時。

 

それでも

大切な人だったら

「なかよく しましょう」って

言うことの大事さを、痛感してる。

 


パパにはね

大切にしている言葉がいくつかあって

 

ねねちゃんの名前の「寧音」に込めた

「丁寧に生きる」も、その一つ。

 

他に、何度も確認をして、大事にしている言葉は

「大切な人の、大切な人を、大切にする」なの。

 

大切な人を、大切にすることは、けっこう簡単。

好きな人だったり、愛する人だったり。

 

でも、

その人が、大切にしている人を、大切にするって、

どういうことだろう・・・。

 

 

例えば、

ねねちゃんに好きな人ができたとして

その好きな人の大切な人って、

 

例えば、

恋人の両親だったりする。

恋人の兄弟だったりする。

 

 

正直、

「関係ない」って、言うこともできる間柄の時もある。

 

何かの行事の時だけ、愛想よくしておけばいい・・とか。

 

でも、大切にするって、もっと奥が深いなって思う。

 

 

大切な人の、大切な人を、大切にする。

好きな人が、大切にしている人を、大切にする。

 

それは、

ねねちゃんの、ひいおじいちゃんが教えてくれた

大切な言葉。

 

パパにとって

大切な人は、

ママやねねちゃんを中心に

いっぱいいるけれど

 

パパのパパが、大切。

その、

パパのパパが、大切にしている

おばあちゃんも、大切。

 

だから、

おばあちゃんが、大切にとっておいてくれている

おじいちゃんに描いた色紙に横に

飾ってもらえたらなって、思って描いた色紙なの。

 

大切に、生きていこうね。