娘のエステ屋さん

26歳の時にリフレクソロジーとエステのサロンを作った時が一番お金が苦しかった。100円のパンが買えなくて、何度も小銭を数えていた。

「こんなことを始めなければよかったのかな・・」とか

「他の道を選んでいたら、もっと楽な未来があったかもしれない」と、思うことが何度もあった。

けれど今は、その時の時間があったことに心から感謝をしている。

 

9歳の娘とよく一緒にお風呂に入る。

お風呂の中で浴槽のふちに腕を組むようにして横並びになって、いろんなことを話す。

今日は、娘が最近見たカメレオンの動画の話だった。

「カメレオンを飼うと人生変わるって知ってる?」

「え? 知らない。なんで?」

「それはね・・」

みたいな、なんでもない話をする。

娘の髪を洗うのは、いつもパパの仕事だ。

美容室みたいに仰向けになってもらい、顔にお湯がかからないようにしながら髪を洗う。

髪を乾かすのもパパがやってる。

ドライヤーで乾かしながらくしでといて、さらさらにする。

髪を乾かしていると、娘がこんなことを言った。

「子どものころ、パパがよくエステ屋さんしてくれたでしょ。

顔をエステしてくれて、色を塗るふりをして顔のメイクまでしてくれて。”ここの色は何色にしますか?”っていうやつ。

あれ、嬉しかったなぁ。

エステしてくれたあと、鏡を見ないようにしてた。

だって、鏡を見ると頭の中でイメージしていたメイクが無いことに気づいちゃうから。

あれ、またやって欲しい。」

「そうだったんだね。いいよ」

「やったぁ。じゃぁ前みたいに足もほぐして」

「わかったよ」

そんな会話をして、エステ屋さんをしてあげた。

「目の横の色は何にしますか?」

「キラキラしたピンクでお願いします」

そうやって顔をトリートメントして、足裏をリフレクソロジーすると、いつの間にか眠ってしまう。

実は、娘のエステ屋さんを始めたのも、寝かしつける時にゆっくり顔を触るとすぐに眠るからだった。

けれど、そういうことも リフレクソロジーやエステを仕事にしていなかったら全くやっていなかっただろうなと思う。

あの時は苦しい思いの方が多かったけれど、今は「エステとかリフレクソロジーを少しでもやっていてよかったなぁ」と思う。

 

キングコングの西野さんも言っていたけれど、

「未来は変えられないけれど、過去は変えられる。

過去の失敗があったから、未来の成功につながったというのは、この瞬間から作れる」

というのは、本当にそうだなぁと思う。

こういう時間も、きっと長くない。

 

今を大切に生きていきたい。