1つ前の記事で書いたように、2月後半からできるだけの隔離生活を送っている。
そして僕は、この数ヶ月を区切りとして、もう前の時代には戻らないと思っている。
つまり、数年レベルで、コロナウイルス 時代を僕らは生きることになると思っている。
仕事のことについては、詳しくは書かないけれど、
チームメンバーには、何度も何度も、動画で語りかけている。
世界の経済がどうなるか。働き方はどうなるか。
でも、このブログでは、3歳の子どもを持つ親としての視点を書こうと思う。
新型コロナウイルス の感染リスク
まず、大前提として、コロナウイルス をどう捉えているかについて書いておく。
おそらく、仮にコロナウイルス に感染したとしても、僕ら家族は死なない。
めちゃめちゃ苦しい思いをすることになるとは思うけれど、半分以上の確率では生き残れると思う。
じゃぁ、なぜ隔離生活をしているかと言うと、
大切な人たちを傷つける側に回らないため と言うのも、1つある。
けれど、気持ちとしてもっと大きいのは、
大切な人たちに、貢献できる道筋を守るためだ。
ママは、タヒチアンダンスのスクールに通っていた。
僕も大好きなスタジオで、ねねちゃんにとっても大切な場所だ。
でも、新型コロナウイルス の感染リスクを考えて、そのスタジオに行かないと決めたのは2月からだった。
そして今日、休止することを決めて、ずっと苦楽を共にしてきた仲間に伝えた。
彼女が休止を伝えるのをどれだけ悩んだか、身近で見てきた。
休会を伝えるために送信するメールを、何度も何度も見せてくれて
「この文章でいいかなぁ・・・気持ち、伝わるかなぁ・・・」と
ずっと、タヒチアンダンスの仲間のことを気にしていた。
それでも「今は、人がいるところに行かない」と決めたのは、万が一の時に誰かを助けられる側でいたいと、彼女が思ったからだ。
自分が感染をしていなければ、困った人を支えることができるかもしれない。相談に乗れるかもしれないと、思ったからだ。
「私たちは、隔離生活をしているし感染リスクはすごく低いと思うから、
もしもの時は、遠慮せずに頼ってね」
と、大切な人に言えるようにするためだ。
インフォデミック
新型コロナウイルス は、パンデミックではなくインフォデミックだと言う人もいる。
”致死率から見ても、大騒ぎすることではない”という意見の人もいる。
僕は、医学的見知にも立てないし、経済評論家でもない。
ただの3歳の娘を持つパパとママの視点から言うと、世界中で3万3千人の人が亡くなっている。
致死率で言うと、3.4%と言う人もいるし、国によっては18%と言う場合もあるらしい。
「高齢者以外は”軽症”なんだから、大丈夫」と言う人もいる。
僕は、その数字についてはよくわからない。脳みそに入ってこない。
唯一、家族の顔を思ったときに感じていることは、この子一人で考えたとしたら、3万3千回も死ぬんだ。
ということ。
情報として、データの取り扱いとして不適切なことは、WEBを仕事にしているので知ってる。
でも、どうしても、そう思ってしまう。
「何人死にました」が、頭に入ってこない。
「あなたの大切な人が、何回死ぬ可能性があります」の方が、頭に浮かんできてしまう。
その状態が、まさにパニック状態だと言う人もいるだろう。
数字に弱いだけと言う人もいるだろう。
自分さえ良ければいいのか? それで潰れる飲食店はどうするんだ? と言う人もいるだろう。
別にどう言われてもいい。
大切な人の命を、ただ守りたいだけだ。
シャットイン・ファミリー
僕が今考えていることは、「隔絶された時代の家族活動」だ。
経済面では、シャットイン(閉じこもる)経済【シャットイン・エコノミー】と言われているらしい。
隔絶された家族だから、「シャットイン・ファミリー」とでもいうんだろうか。
とにかく、誰にも会うことなくみんなと繋がるということを考えている。
うちのビジネスチームでは、2週間に1回オンライン上でチアーズミーティング(予祝会議)をする。
オンラインミーティングが始まるときに、それぞれがアルコールやソフトドリンクを持って、かんぱーい! と言ってから話を始める。
毎年楽しみにしていた牡蠣パーティーも、今年は中止したので、オンラインで乾杯をして話し合った。
Online or Die
オンラインでやり取りするか、直接会うか と言われたら、当然直接あった方がいい場合が多い。
友達の笑顔を見れるし、触れ合うことができる。
でも
直接会って誰かが死ぬか、オンラインで完結するかと言われたら
現段階では、オンラインを選ぶ
そのくらいの気持ちで、隔離生活を送っている。
でも、唯一気になることは、3歳の娘の成長だ。
両親や、身内以外の触れ合いをこの時期に作れないのは、成長過程としては絶対に良くない。
友達と喧嘩をして、友達にいじめられて、友達を叩いて、大人に叱られて、成長する。
うまくいかないことや、失敗すること、伝わらないこと、もどかしいこと
そんな思いを、いっぱいさせてあげたい。
今は、パパとママがずっと側で、ねねちゃん に向き合ってる。
でも、本来この年齢の子どもは、慣れない社会の中に突然放り出されて、泣きじゃくりながら必死に成長するものだ。
その環境を、作ってあげたい。
僕らの大切な娘にも
そして、チームメンバーの大切な子どもにも。
だから、オンラインでの子どもへの働きかけを、急ピッチで作っている。
うまくいかなくてもいい、失敗するのが当たり前、オンラインの最中に子どもが立ち歩いても泣きじゃくってもいい。
チャレンジしないことが失敗な時代になる。
スマホネイティブ
パソコンを触ったことがなくて、スマートフォンにしか触れてこなかった世代のことを
「スマホネイティブ」と呼んだりするけれど
それとは比にならないの世界が、今3歳の娘を待っていると思う。
オンラインコミュニケーションが当たり前。
仮想空間共有が当たり前。
生体トラッキング(人間の行動追跡)が当たり前。
だって、僕は今39歳だけれど
子どもの頃の電話の記憶って、親から受話器を渡されて「おばあちゃんに一言挨拶しなさい」って言われてたりするシーンだもん。
それが、受話器がない時代になり、話すより文字の方が早い時代になり、写真を送った方が早い時代になり
そして
おばあちゃんと話さなくなる時代になった。
今、3歳の娘がこれから過ごす未来は
パパやママの想像できる世界じゃない。
けれどその中で、今3歳の娘に伝えたいことは、
人の痛みを理解できる優しさと愛情を、持って欲しいと言うこと。
それは今のうちに、オンライン上だとしても喧嘩をしたり、うまくいかなくて泣いたりする経験をさせてあげないといけない。
コロナ時代は、そんな子どもの「当たり前」の成長過程さえも奪ってしまうかもしれない。
僕は、その運命に逆らいたい。
だから今、オンラインで子どもの社会性を支えるプロジェクトに、着手し始めている。