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できないことを、やろう

今日は、ねねちゃんとイオンモールで過ごす時間があった。

 

お盆休みで混雑したお店の中を色々探索していたら、メインの大きな遊具のある遊び場じゃなく、

売り場の片隅に、小さな子どもの遊び場があった。

 

そこは、そこで販売されているおもちゃが、デモとして体験できるブースになっていた。

ねねちゃんも、興味を示したおもちゃを一通り触ってみたあと

立ち止まったのは、ひよこの顔が書かれた小さな豆をはしでつまむおもちゃ。

 

ねねちゃんが、箸を持った時、つい

「ねねちゃん、周りにもお友達がいるから、先の尖ったものは危ないよ」と、言った。

 

また、小さな豆を口に入れようとしたので、すぐに止めて、

「食べるものじゃないから、食べないでね」と、言った。

 

 

そこでふと、疑問に思った。

この言葉って、誰のために言ってるんだろう。

 

ぼくが側でピッタリ見守っていて、

周りの子に当たりそうになったら、すぐに止めればいいし

ねねちゃんが食べそうになったら、すぐに止めれば済む話。

 

そうか、ぼくは、

周りの子どもたちの側にいるママたちに

「ぼくは、ちゃんと大人の常識をわかっていますよ。」と、アピールしただけなんだなと感じて

少し恥ずかしくなった。

 

 

ねねちゃんは、もちろん箸を持てない。

まだ、小さな豆を上手につまむことはできない。

 

でも、

「できるようになったら、遊ぼうね」というのは、本末転倒だ。

 

できないからこそ、遊んでみようね

というのが、正しい大人の向き合い方だと思う。

 

 

大人になると、つい

「できるようになったら、やる」という姿勢で、物事に挑んでしまう。

 

大人は、仕事上の責任や、背負っているものの重さが違うから

確実性を求められるのも、事実。

できないなら、やらないという選択を取れるのも、大人のマナーだと思う。

 

けれど、ぼくらはいつの間にか

「できないけれど、やってみる!」という姿勢を、

どこか遠くの心の引き出しにしまってしまっている時がある。

 

少しだけ、箸を持つ雰囲気ができるようになったねねちゃんをみて

そんなことを感じていた。