ぺしゃんこ同盟

青空と花畑の中で麦わら帽子に手を添える9歳の娘

僕は、よく奥さんに叱られる。

9歳の娘も、ママに叱られる。

そんな僕たちは、「ぺしゃんこ同盟」を組んでいる。

 

娘の気持ちがぺしゃんこになったら、泣きながらパパのところに来る。

抱きしめながら、

「がんばってるね。心の筋肉を鍛え中だね」

と、否定せずに声をかける。

そして、気持ちの風船を取り出して、そこに空気入れのパイプをつなぐ。

「フー、フー」

と空気を入れる。

すると、娘のぺしゃんこだった身体が少しずつ起き上がっていき、またがんばる気持ちになれる。

 

パパがぺしゃんこになったら、娘がパパの頭を撫でながら、

「パパが一番がんばってるね。大丈夫だよ」

と、声をかけてくれる。

同じように、パパの気持ちを取り出して、

「フー、フー」

と空気を入れる。

パパは身体を少しずつ起こして、元気になる。

「ありがとうね。もう少しがんばってみる」

と言いながら。

 

もちろん、すべてがうまくいくわけじゃない。

パパが娘を叱るときもあるし、空気を入れてもぺしゃんこのままの時もある。

でも、支え合うこと自体をひとつのゲームのようにすると、ぺしゃんこになることが少しだけ怖くなくなる気がしている。